早稲田大学「内海先生のドロップアウト塾」 2020年 第1回第2回講座 「Black Lives Matter運動は、近代世界システムを終わらせ、世界を変革する文化の革命である」 -人種差別主義との闘いに連帯し、COVID-19がもたらした既成社会の崩壊をポジティブに捉える方法論を共に考える– <日時> 2020年6月21日(日) 13:00-16:00 <開催方法の詳細> ※zoomにて開催いたします。 (詳細は下記お問い合わせよりご連絡くださいませ) ---------------------------------------------------------------------------------------------------------- トランプは、とうとうウエストポイントの士官候補生からも造反されました。いよいよレイムダック・トランプが最期の拠り所とするのは、ダック仲間の安倍晋三と、日本の半安倍トランプ大好き陰謀論者だけになる見込みです。 日本ではウエストポイント陸軍士官学校と言いますが、ウエストポイント・ミリタリーアカデミーで中止が決定していた卒業式を軍首脳に強制させて強行したトランプは、若い士官候補生たちの厳しい批判を浴びて、己の失地挽回の企てが裏目に出て、大失態を演じました。 士官候補生1107名中、ほぼ半数の500名が、トランプ政権の政策に従わないという抗議声明にサインしました。そして若き士官候補生たちは、卒業式をトランプ自身の政治的イベントとして批判し、トランプの言うなりになって卒業式出席を強制した軍首脳が、自分たちと同じようにミリタリーアカデミーで宣誓したにもかかわらず、最悪なことにトランプ政権に付き従っているのは宣誓を破る行いであると述べています。 そして士官候補生たちは、Black Lives Matter運動に参加するプロテスターを、同じ合州国の同胞と明記して、連帯を表明しているのです。しかるにトランプは、非暴力抵抗運動をテロリスト呼ばわりして、弾圧のために州兵を投入し、さらに連邦軍部隊に出動待機体制を命じ、己の政権のために武器をプロテスターに向けさせようとしたことを候補生たちは厳しく批判しています。 士官候補生たちは、自分たちが職業軍人として、シビリアンコントロールに従うことを宣誓したが、シビリアンコントロールとは政権に盲従することではなく、プリテスターたち市民とともにあることであると述べているのには心を動かされます。もうひとつの革命ですね。 士官候補生たちの中に3月からCOVID-19感染者が十数名出て、未だ治療中の候補生もいて、候補生席に写真が飾られていました。その後、候補生は故郷に帰還して、ヴァーチャル教育を受けていたのです。当初中止が決定していた卒業式をトランプが大統領選挙ラリーの初日にすると言い出したために、候補生全員が全米各地から呼び戻され、二週間前から隔離され、検査を受けていたのです。 当然のことながら士官候補生には、アフリカンアメリカンも、ヒスパニックも、アメリカンインディアンも、エイジアンもいます。彼女彼らの中にはプロテスターとしてBlack lives matter運動に参画した若者も少なくないでしょう。 こうした若き士官候補生が軍将校となり、悪徳政治家や強欲企業のための愚かしい戦争を拒絶し、不当な殺戮や軍事的支配に造反する時代が訪れる日が訪れることを祈りたいと思います。 米軍人なんかに期待なんかするのは幻想だというご意見もあるでしょうが、軍が民衆側に立った時に革命的な情勢が展開した歴史も重要です。 何かとてつもない変革が合州国社会の中で始まっていて、軍幹部候補生までもがプロテスターの側に立ち、不服従直接行動に加わっているのは驚くに値しません。Black Lives Matter運動は、抗議デモから、自由と解放を求める、巨大な変革運動に進化発展しています。 昨年12月に、コロラドスプリングスの空軍士官学校で起きたヘイトクライムに対して厳しく反撃する、空軍士官学校校長シルベリア将軍の候補生への演説をお聞きください。日本では信じられないような内容です。 (文=内海信彦) ---------------------------------------------------------------------------------------------------------- 【内海先生のドロップアウト塾について】 2012年5月より開講した本講座は、早稲田大学商学科教授東出浩教先生の主宰する「早稲田大学アントレプレヌール研究会」の研究プロジェクトの一環として開かれます。講座では国内外で数多くのワークショップや講義を開催してきた藝術家・内海信彦氏による連続講義を通じ、歴史に対する我々の責任を確認すること、文化におけるスピリチュアリティを知り、歴史・社会・文化における革命の意義を問い直すことを学びます。そして、講義を通して若者らが自らの生き方を主体的・創造的なものへと変革していく可能性を、受講者の皆様と共に探究していきます。 【お問い合わせ】 ドロップアウト塾事務局 小野太伸 メール:[email protected] 電話:090-8615-6112
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内海 信彦
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